文献詳細
文献概要
論述
変形性関節症の進展—組織学的および力学的考察
著者: 二ノ宮節夫1 宮永豊1
所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.10 - P.16
文献購入ページに移動そこで,これらを説明する目的で各種の基礎的な実験が従来より多数試みられているわけである.たとえば,関節の持続的圧迫10,19,36,39,40),固定14,15,22,32,38),あるいは完全な免荷20,39)により,関節軟骨が退行変性に陥入ることは臨床的,実験的に明らかである.しかし,臨床に近い退行変性を実験的に作製して変性の進展過程をみるには,できるかぎり生理的に近く,かつ極めて徐々に変性が進行する実験モデルが必要となる.HulthやTelhagら23,37)は家兎膝関節を用いて,側副靱帯と十字靱帯の切離,半月の切除により,不安定膝を作り,人間の変形性関節症に類似した慢性の退行変性を発生させた.
掲載誌情報