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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻1号

1979年01月発行

文献概要

臨床経験

悪性の疑われる線維性組織球腫の1例

著者: 荻野幹夫1 蜂須賀彬夫1 古谷誠1 村瀬孝雄1 浅井春雄1 小坂正1

所属機関: 1国立病院医療センター整形外科

ページ範囲:P.71 - P.73

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はじめに
 軟部組織に原発し良性と考えられる腫瘍の中で,組織像が複合形態を取りそれぞれ異なつた名で呼ばれていた幾つかの病変が,StoutとLattes7)によりfibrous histiocytomaとされたのは1967年の事であつた.それより前Ozzello4)等は組織培養法によりhistiocyteがfibroblastとなり得る事を示し,両者は環境によつて相互に変化し得るものとの根拠が得られていて,この命名は次第に広く用いられているが,一般の整形外科医にとつては,なお,なじみのうすい命名であろう.この名で呼ばれている腫瘍はほとんどが良性であり,再発する事はあつても転移する事は少ないとされていたが,Kempson2)とSoule6)はそれぞれ30例,65例の悪性fibrous histiocytoma例を報告した.本文の目的は,自験の悪性の疑われる線維性組織球腫の1例を報告し,線維性組織球腫の概念を整理する事である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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