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股関節の荷重機能と接触面積
著者: 宮永豊1 福林徹1
所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.1096 - P.1102
文献購入ページに移動股関節のバイオメカニクス的研究は古い歴史をもつが特にCharnleyの人工股関節の開発と成功に刺激されて医学の分野のみならず工学の分野においても盛んに行われるようになつてきた.しかしながらともすれば人工関節のデザインや生体材料の開発,強度,摩耗特性など機械工学的側面が強調されがちである.これに対して関節の機能生理,関節症の病態生理や老化現象など最も医学的な,生物学的な問題に対する力学的アプローチは不十分でありバイオメカニクスの手法を用いた今後の進展が期待される.股関節における生理的,臨床的諸問題の解明は各方面より追究されているが関節の荷重支持機能や運動機能という力学的側面を考えるとき,股関節や関節構成体の力学的特性の検討は最も基本的な情報を提供すると思われる.本論文では股関節および関節軟骨・軟骨下骨の力学的挙動の解析結果より股関節の荷重機能を明らかにするとともに接触面積や接触圧に関する測定結果を紹介する.
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