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臨床経験
Marchesani症候群の1例
著者: 加藤雅典1 鈴木勝美1 佐藤誠1 鶴田登代志1 伊藤貴司2
所属機関: 1三重大学医学部整形外科学教室 2三重大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1129 - P.1132
文献購入ページに移動1932年,Weill1)は球状水晶体,短躯症に四肢脊椎関節異常を伴つた症例を発表した.次いで1939年,Marchesani2)が球状水晶体,虹彩振盪,緑内障,短躯頭,短指趾,筋肉質体型からなる2家族4症例を報告し,一つの症候群としてspherophakia brachymorphiaと命名した.以後,これら一連の症候群をMarchesani症候群と呼び,欧米においては約200例が報告されている.本邦においては,1944年,富田3)が12歳男子1例を発表して以来,本症例を含めてわずか15例3-8)のみが文献上認められるにすぎない.我々は,最近,Marchesani症候群と思われる症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
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