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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻3号

1979年03月発行

文献概要

論述

膝蓋・大腿関節障害と下肢アラインメントの関係について

著者: 岡本連三1 腰野富久1

所属機関: 1横浜市立大学医学部整形外科教室

ページ範囲:P.235 - P.242

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 膝蓋骨は生体の中で強力な筋肉の一つである大腿四頭筋の筋力を膝蓋靱帯を介して効果的に下腿に伝達する役割を担つており,丁度てこの支点のような作用をしている.しかもてこの腕を長くして同筋の効率を強めている.膝屈曲位での起立位保持は,大腿四頭筋の収縮力が膝蓋骨を大腿骨に強く圧迫することによつて容易となる.このため膝蓋大腿関節には大きな力が作用し,立位で膝屈伸運動を行なえば,同関節は強く摩擦される6)
 実際高齢者では,階段の昇降時や日本式トイレット動作時,またゆかから立ち上る動作をする時にしばしば膝蓋骨部に疼痛を訴える.このような症例の立位荷重時の膝蓋骨軸射像(skyline view)を観察すると,多くは膝蓋大腿関節の裂隙に狭小化が観察され変形性関節症の所見を呈する2,4)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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