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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻4号

1979年04月発行

文献概要

特集 脊椎外傷—早期の病態・診断・治療—(第7回脊椎外科研究会より)

頭部外傷を伴う頸椎頸髄損傷

著者: 児島義介1 岡田孝三1 荻野洋1 小野啓郎1 山本利美雄2 杉本侃3

所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室 2大阪厚生年金病院整形外科 3大阪大学医学部災害外科教室

ページ範囲:P.337 - P.342

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はじめに
 頸椎頸髄損傷は交通事故や転倒,転落などの災害事故,ラグビー,アメリカンフットボールなどのスポーツ中の事故などによく発生する.たんに頸椎頸髄損傷といつても受ける外力の大きさにより種々の程度のものがあり,また重篤な他の合併症を伴うこともまれではない.特に上位頸椎損傷では重篤な頭部外傷を伴うことが多く,長島5)によると環軸椎損傷19例全例が,軽重の差はあつても頭部外傷を伴つていたと述べている.頸椎が頭に隣接し,それを支えているという特殊性を考えると,症状出現の有無は別にして,頭部に何の衝撃も加わらないような頸椎頸髄損傷は非常にまれであると思われる.
 今回頭部外傷(頭蓋骨骨折,血腫,数日間以上続く意識障害などの既往を有する症例)を伴う頸椎頸髄損傷患者と頭部外傷を伴わない頸椎頸髄損傷患者の臨床像,診断,治療などについて比較検討を加えた.脳振盪など一過性に数分間の意識消失にとどまるものは今回は頭部外傷を伴わない群に入れた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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