文献詳細
文献概要
特集 脊椎外傷—早期の病態・診断・治療—(第7回脊椎外科研究会より)
頸椎損傷の治療成績
著者: 山田博隆1 加藤文雄1 林弘道1 岩崎三樹1 岡村博道1 中越直樹1 松田弘彦2 塚本創一郎3
所属機関: 1東京警察病院整形外科 2公立昭和病院整形外科 3共立蒲原病院整形外科
ページ範囲:P.343 - P.346
文献購入ページに移動頸椎損傷は転落,交通事故などの不慮の事故により発症し,加えられた外力の方向および頸椎の肢位により多彩な病像を示す.したがつてその治療にあたり,骨折,脱臼または異常可動性の有無,損傷の高位,および合併する神経損傷の程度に応じた適切な加療が必要である.
なかでも高度の脊髄損傷を伴つた症例では,呼吸機能障害,ショックなどにより生命の危険をきたす場合が多く,また生命の危険を脱しても,四肢麻痺,膀胱直腸障害,褥創の併発などにより社会復帰は困難となる.そのうえ受傷年齢が青壮年に集中しているため,社会的な影響も大きい.
掲載誌情報