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Spitzy変法による臼蓋形成術
著者: 赤松功也1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.552 - P.559
文献購入ページに移動1920年,Spitzyは8歳の先天性股関節脱臼児に臼蓋形成術を施行し,1924年にZeitschrift fur orthop. Chir.で報告した.即ち,脱臼位にある骨頭を引き下げ,原臼位にもどし,整復位で関節包を開放し,臼蓋部に脛骨より採取した骨片を移植した。関節包をもとにもどしたのち,さらにその上方に,もう一片の脛骨片を移植した.2年後の結果として,下骨片は完全に吸収されたが,上骨片は明らかに新臼蓋を形成し,患児は跛行もなく,運動制限もみとめられなかつた,と報告している.
以下に述べる我々の方法が,果してSpitzyの変法といえるか否かは,問題のあるところであるが,手術法とその結果について略述する.
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