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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻6号

1979年06月発行

文献概要

論述

乳児先天股脱のX線診断の動向とX線検診の社会的得失について

著者: 今田拓1

所属機関: 1宮城県拓杏園

ページ範囲:P.578 - P.586

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I.診断に切りはなせないX線
 この20年ほど,乳児先天股脱の早期発見に関するX線像の分析について,鳴りをひそめていた西独の整形外科誌が,3年ほど前から,急ににぎやかになつて来た.静かであつた要因のひとつには,Von Rosen19,20)等の新生児早期発見法に派生するX線被曝の規制問題が,影響していたのではないかと思われる.
 もちろんVon Rosenが,X線撮影の規制を提唱したわけではない.14年前,宮城県白石市において,脱臼のない町づくりの活動を続けていた私を彼が訪ねてくれたことがある.その時たくさんの自然治癒症例のX線写真を並べて見せたが,彼がそれに非常な興味を示し,"こんな写真は見たことがない,教材にしたいので,後からコピーして送つて欲しい"と頼まれた顔を,今でも思い出すのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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