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先天性垂直距骨変形—その診断と治療
著者: 浜西千秋1 石田勝正1 山室隆夫1 森英吾2
所属機関: 1京都大学医学部整形外科学教室 2京都市立病院整形外科
ページ範囲:P.587 - P.598
文献購入ページに移動先天性垂直距骨変形は外観上扁平足を呈する足部変形の中では稀な疾患であり,先天件多発性関節拘縮症,脊髄髄膜ヘルニア,脳性麻痺,常染色体異常等,中枢性の神経筋疾患に合併する事が多く,他の四肢および内臓奇形を伴うことも多い.Congenital convex pes valgus(Lamy & Weissman 1939,Herndon & Heyman 1963,Tachdjian 1972),congenital vertical talus(Osmond-Clarke 1956,Lloyd-Roberts 1958,Eyre-Brook 1967),あるいはteratologic dislocation of the talonavicular joint(Tachdjian 1972)等と呼ばれるように生下時より距舟関節が脱臼状態にあり,距骨頭部は舟状骨の下に落ち込み内側足底部に突出しいわゆるrocker-bottom foot変形を呈する.また前脛骨筋,長趾伸筋,腓骨筋群等の異常緊張により前足部は強く背屈し下腿前面に接するような場合もある.
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