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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻7号

1979年07月発行

文献概要

カラーシリーズ 整形外科医のための免疫学・6(最終回)

HLA—その臨床的意義と検出法について

著者: 吉野槇一1

所属機関: 1日本医科大学理学診療科

ページ範囲:P.628 - P.631

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 臓器移植の際,移植に成功したとか,しないとかという話しをよく聞かれることと思う.移植で"自己"であるかないかの識別をし,その成功を左右するのが,組織抗原である。組織抗原で,主なるものをmajor histocompatibility complex(主要組織適合抗原)と呼び,ヒトでは,血液型とHLA(Human leukocyte antigen system A)であり,サルは,RhLA系,イヌはDLA.そして,マウスではH-2系である(第1図).Histocompatibilityなる言葉を最初に使用したのは,Littleらであり,また,抗白血球凝集素を最初に見いだしたのはDaussetである.その後,Daussetはこれら抗白血球凝集素の一つをMac抗原(現在は,HLA-A2)と名づけた.各個人はABO血液型のように,A型,B型といったような一つの抗原ではなく,数多くのHLA抗原を持っている.
 免疫学でHLAは,大変重要な位置を占めている.一つには,移植を例に述べたように,HLAは自己を表現する抗原(抗原の個人差)であり,もう一つは,HLAと疾患との関係である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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