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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科14巻7号

1979年07月発行

文献概要

検査法

選択的頸部神経根造影について

著者: 古川浩三郎1 倉持英輔1 星野亮一1 田島健2 作山洋三3 伊藤司4

所属機関: 1国立郡山病院整形外科 2福島赤十字病院整形外科 3福島医科大学整形外科学教室 4福島医科大学第1解剖学教室

ページ範囲:P.661 - P.668

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はじめに
 我々整形外科医は,日常診療上,頸部脊椎症,頸椎椎間板ヘルニア,頸腕症候群等の疾患により,頸部痛,上肢のしびれや疼痛,上肢や下肢の,または上下肢の麻痺症状等を有する患者に接する機会が多い.またこれらの患者に対して,一定期間の保存療法を行ない,症状の改善を見ない症例に対して手術的治療を行なう機会も多くなつてきている.
 従来,これら頸椎,頸髄疾患の病巣高位決定には,臨床症状,神経学的所見の詳細な検討を行なう他に,補助診断法として脊髄造影16,19,21)または椎間板造影5,17)が利用される事が多い.各々の診断的価値も十分に評価されているしまた各レベルにおける頸部神経根障害の症状や徴候も明確にされているものの,頸部脊髄症は勿論,頸部神経根症状を呈していると思われる症例でも,個々の症例の示す知覚障害の範囲は多様で,良く引用されるKeeganのdermatomeに完全に一致する事もそれ程多くなく,さらに前述補助診断法のfalse positiveまたはfalsc negative所見の問題もあり,病巣高位診断が必ずしも容易でないものも少なくない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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