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シンポジウム 五十肩の治療
いわゆる五十肩の疼痛除去に対する保存的療法—とくに薬物療法を中心に
著者: 河路渡1
所属機関: 1杏林大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.689 - P.693
文献購入ページに移動われわれ整形外科医が,日常もつとも多く遭遇する慢性疾患としてのいわゆる五十肩の治療において,保存的療法が主体であることはいうまでもないことであるが,保存的療法の中での薬物療法のしめる役割が大きいことも異論のないところである.
本症を片山名誉教授の病期の分類により初期と後期に分けると,初期の疼痛性筋痙縮期には主として疼痛を除去する目的で,また後期の運動制限を主徴とする筋性拘縮期には,運動療法を効果的に行なうためやはり疼痛を抑える目的で薬物療法が行なわれ,結局本症のいかなる病期においても,薬物療法は欠かすことのできないものである.
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