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シンポジウム 五十肩の治療
五十肩の理学療法
著者: 石田肇1 篠田瑞生1 藤森十郎1 森重登志雄1 亀山三郎1 吉野槇一1
所属機関: 1日本医科大学第一病院理学診療科
ページ範囲:P.694 - P.698
文献購入ページに移動肩関節周囲炎または五十肩は日常普通に見られる疾患であるが,今回は主として関節可動域改善を目的とした保存療法について論じたい.
五十肩の病訴で一番に問題になるのは「肩のいたみ」であり,その中でも運動痛と夜間痛である.その結果として可動域制限として,くび,背中に手が届かぬ,ADL障害として洋服着脱の困難,しりのポケットに手が届かぬなどである.なお以上の疼痛のために患者はしばしば不眠,あけ方目を覚ます,寝がえりの時につらい,夜腕のやり場がない,だるいなどの訴えを述べる.私共の年間3,000名位の小さな外来で,過去3年間に100例で,その年齢の分布は30代から70代におよび主として40代,50代にピークが見られ,男女の比率は43対57で,左右別は右55例,左41例で,両側性も4例に見られる(第3表).
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