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論述
側彎症手術における合併症とその対策—その1.Superior mesenteric artery syndromeについて
著者: 佐々木健1 井上駿一1 玉置哲也2 大塚嘉則1
所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室 2富山医科薬科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.29 - P.37
文献購入ページに移動上腸間膜動脈症候群(superior mesenteric artery syndrome,以下SMA syndromeと略す)は,腹部大動脈と,ほぼ第1腰椎の高さで,これより分岐する,上腸間膜動脈との間を十二指腸の下水平部が走行するという,解剖学的な素因の上で発症する,腹部膨満,頻回の胆汁性嘔吐などを主訴とする高位消化管イレウスであり,外科,内科において,比較的まれな疾患として報告されている1〜5).
しかしながら,側彎症をはじめとする,脊柱の手術的治療における合併症として,それ程まれなものではなく,ときに,重症となり対策に難渋することがあるので,私共の教室における経験を中心として,解説を加え,論ずる事としたい.
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