文献詳細
文献概要
臨床経験
Plasmazelluläre Osteomyelitis(形質細胞性骨髄炎)
著者: 西島雄一郎1 山崎安朗1 東田紀彦1 村本潔1 石野洋1 山本雅英1 佐々木雅仁1 岡田正人1 谷和英1
所属機関: 1金沢医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.75 - P.81
文献購入ページに移動Plasmazelluläre Osteomyelitis(以下形質細胞性骨髄炎と訳す)とは,一次性慢性骨髄炎の3つのtypeのうちの一つとして取り扱われる疾患で,従来Periostitis albuminosa(Ollier-Poncet)と呼ばれてきたものであるが,その病理形態学的特徴が,肉芽組織内における形質細胞の増殖が著しいことからLennert8)(1964),Uehlinger12)(1970),Exner1)(1970)ら主として独語圏の病理学者によつて命名された疾患名である.
一方,英米においては,従来の急性骨髄炎と違つて,急性増悪がなく,また著しい全身の炎症反応を示さないtypeの骨髄炎を1965年Harris4)らがprimary subacute pyogenic osteomyelitis(以下亜急性骨髄炎と訳す)として報告して以来注目を浴びるようになつているが,その病理学的記述はなく,もつぱらそのレ線像に重きをおいて論じられている.
掲載誌情報