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文献概要
骨肉腫は原発性悪性骨腫瘍の約半数を占め10歳代の青少年に好発し,整形外科領域における最も難治性の疾患であることは周知の事実である.本腫瘍は患肢切断という根治手術を行っても約80%は術後1年以内に肺転移をきたし,1960年代の諸家の報告では,その5年生存率は10〜20%と極めて悲惨な結果である.
1960年に東大グループにより抗癌剤の局所灌流療法が,また1963年に赤星教授により局所動脈内持続注入法が導入され,化学療法に関する認識がたかまり術前・後に計画的なadjuvant chemotherapyが行われるようになつた.そのため1972年より1977年までの骨肉腫登録例の5年生存率は29.7%となり,術前転移を認めなかつた症例の5年生存率は38.5%と著しく上昇している.ちなみに青池名誉教授の行つた1961年までの骨肉腫登録例の予後調査では5年生存率14.3%であり,進歩のあとがうかがえる.
1960年に東大グループにより抗癌剤の局所灌流療法が,また1963年に赤星教授により局所動脈内持続注入法が導入され,化学療法に関する認識がたかまり術前・後に計画的なadjuvant chemotherapyが行われるようになつた.そのため1972年より1977年までの骨肉腫登録例の5年生存率は29.7%となり,術前転移を認めなかつた症例の5年生存率は38.5%と著しく上昇している.ちなみに青池名誉教授の行つた1961年までの骨肉腫登録例の予後調査では5年生存率14.3%であり,進歩のあとがうかがえる.
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