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長管骨転移病巣に対する金属メッシュ補強骨セメント置換手術法の臨床成績
著者: 川口智義1 和田成仁1 松本誠一1 網野勝久2 古屋光太郎2
所属機関: 1癌研究会付属病院整形外科 2東京医科歯科大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.930 - P.938
文献購入ページに移動長管骨転移病巣に対する金属メッシュ補強骨セメント置換手術法については,1976年飯田が本邦最初の報告を行つた4).これには一例の臨床例が述べられている.
この方法は腫瘍部を可及的en blocに切除しその欠損部を髄内釘,金属メッシュで架橋,さらにその間を骨セメントで充填補強し強固な支持性を意図するものである.従つて,単なる髄内釘手術に比すと侵襲が大きいきらいがある.そのため著者らは手術を全身状態が良好で,肺,肝,腹腔臓器などの重篤な転移巣がない症例に限定して施行してきた.一方1975年,飯田は実験的に金属メッシュ補強骨セメントの機械的強度の優秀性について報告した.しかしその後本法が臨床例で有効と評価しうる成績をおさめているか否か,また成績を左右する要因は何かなどについて報告をすることもなく現在にいたつている.そこで本稿では飯田の報告例を含むその後の自験症例のfollow updataを検討し再度,本法の臨床的価値および適応決定について述べる.
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