icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科15巻10号

1980年10月発行

文献概要

臨床経験

Giliberty人工骨頭置換術施行後にカップと骨頭間の脱臼を生じた2例

著者: 原口和史1 鳥巣岳彦1 加茂洋志1 清田幸宏1

所属機関: 1九州労災病院整形外科

ページ範囲:P.970 - P.972

文献購入ページに移動
 人工骨頭置換術後のlooseningやmigrationは術後成績不良の原因となるが1,3),これらは特に骨萎縮の強い症例に起こりやすいとされている.当科では骨萎縮の強い症例に対して昭和48年以来骨セメントを併用したAustin Moore型人工骨頭置換術(30例31関節)を行つてきた.また昭和52年よりは主としてGiliberty人工骨頭(20例22関節)を使用してきた.
 Giliberty人工骨頭では摩擦抵抗の差で関節の動きは主としてカップと骨頭間で行われるため臼蓋に対する侵蝕が少ない,関節の過度な動きに対しては臼蓋とカップ間の動きが加わるため脱臼が起こりにくい,弾性のあるポリエチレンが介在するため臼蓋と骨頭間に働く衝撃力が減じられる,臼蓋に変化が起こつた時には容易に人工股関節に移行できる等の利点があるとされている4,5,7).当科ではGiliberty人工骨頭置換術後にカップと骨頭間の脱臼を2症例に経験したので若干の考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら