文献詳細
文献概要
視座
運動神経支配機構の可塑性
著者: 津山直一1
所属機関: 1東京大学整形外科
ページ範囲:P.1111 - P.1112
文献購入ページに移動これらは運動神経支配機構の可塑性を端的に物語るものであるが,運動神経中枢が完成した成人においても認められるこのような可塑性は,現段階ではニューロンのシナップス前線維末端から放出される伝達物質の量が変化することに関係があるとされ,くりかえし使われるシナップスでは伝達効率がよくなると考えられており,効果の持続の長いシナップスの存在も知られている.また,ニューロン自体の形態学的な変化すなわちシナップスの成長や肥大が起こるとする考えや,記憶を保持するにあずかる特殊な物質の増加が可塑性を与える因子の一つであるとする仮説もある.
掲載誌情報