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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科15巻2号

1980年02月発行

文献概要

論述

Riemenbügel整復不能例の予後について

著者: 楫野学而1 中川正1 猪田邦雄1 花木和春1 大石幸由1 佐藤啓二1 松井順一1 吉橋裕治1

所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.123 - P.130

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はじめに
 乳児先天股脱の治療成績は,従来行われてきたLorenz法に代りRiemenbügel法30)(以下R. B.法と略す)の普及により,初療時年齢の低下とともに著しく向上してきたことは周知の事実である.R. B.法により乳児先天股脱の大部分の症例は容易に整復され,その予後も良好であることも異論のないところである.しかしながら少数ではあるがR. B.法では整復されない症例の存在することも忘れてはならないことであり,これら症例の治療および予後についての検討もまた乳児先天股脱治療の上で重要な問題である.R. B.法では整復不能であった症例についての報告は少なからず行われているが,保存療法を主体とした長期の経過観察に基づく治療成績についての報告2,3,6,8,10,27〜30)は少ない.
 当教室においても昭和39年以降,R. B.法およびOver-head Traction法(以下O. H. T.法と略す)13)による保存的療法を主体とする治療体系により一貫した先天股脱の治療を実施し,優れた成績を得てきた7,17,18)(第1図).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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