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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科15巻3号

1980年03月発行

文献概要

特集 脊椎腫瘍(第8回脊椎外科研究会より)

出血性椎体腫瘍に対するembolizationと術前spondylectomyについて

著者: 有馬亨1 今井望1 森謙一1 町田信夫1 渡部恒也2

所属機関: 1東海大学医学部整形外科学教室 2東海大学医学部放射線科学教室

ページ範囲:P.266 - P.272

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 出血性椎体腫瘍の手術療法はいずれの方法でも危険が多いことは周知の事実であり,単なる除圧目的でも相当量の出血に遭遇することがある.とくに椎体に直達するspondylectomyではなおさらで,その成否の鍵はひとえに出血対策にかかつている.
 近年selective angiographyの技術が確立されて脊椎腫瘍にとつて栄養動脈の情報が正確に得られるようになつた.これに伴つて脳神経外科領域で主としてarteriovenous malformationの治療に開発されたarterial embolizationが,1970年以後脊椎外科にも導入されるようになつた.本法は易出血性病巣の栄養動脈を人工的に塞栓するもので,これにより椎体腫瘍の出血対策にも新たに活路が開かれた.我々はさきに頸動脈球腫瘍の脊椎転移例を経験したのをきつかけとして出血性椎体腫瘍の術前embolizationについて,第27回東日本臨床整形外科学会および第6回西太平洋整形外科学会で発表して来たが,今回自験3症例をまとめて報告し,その有用性ならびに今後の問題点などについて述べてみたい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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