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特集 脊椎腫瘍(第8回脊椎外科研究会より)
転移性脊椎腫瘍の単純レ線・骨シンチおよびCTスキャンの検討
著者: 石村俊信1 小野村敏信1 遠藤紀1 山本定1 倉重哲也1 坂田恒彦2 関本巌3
所属機関: 1大阪医科大学整形外科学教室 2大阪医科大学放射線医学教室 3大阪医科大学一般消化器外科学教室
ページ範囲:P.284 - P.291
文献購入ページに移動近年,悪性腫瘍原発巣に対する診断,治療法は,めざましい進歩を遂げつつあるが,転移巣の診断,治療に難渋することが少なくない.海綿骨は肺・肝と共に転移頻度の高い臓器として知られている.特に脊椎は転移の好発部位であるが,脊椎のレ線像は他臓器と重なるために,転移などが小病巣の場合は診断がつきにくいことも多く,その早期発見は容易でない.
99mTcリン酸化合物による骨シンチグラフィーは,この物質が骨組織に親和性が強く,短時間で良好な全身像が得られるため,骨転移の早期発見に非常に有用である.また最近開発された全身CTスキャンは,脊髄像の描写は困難であるが,脊椎およびその周囲組織を十分に鮮明に描写することができ,脊椎疾患の診断に応用されている.
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