文献詳細
文献概要
論述
下肢長管骨骨折に対する重複キュンチャー髄内釘固定法
著者: 三谷哲史1 奥島平八郎1 真崎祐介1 蕪木初枝1 吉井新一1
所属機関: 1奥島病院整形外科
ページ範囲:P.378 - P.389
文献購入ページに移動大腿骨,下腿骨などの長管骨骨折に対する手術的療法の中で,キュンチャー髄内釘固定法は,多くの利点を有しながら,器械設備の問題や,殊に閉鎖的にこれを行うことの技術的な困難さから,必ずしも一般的な方法とはいい難いようである.
われわれは最初,下腿骨骨折の髄内固定の固定力不全のものに対して,補強の意味でもう1本の釘を追加して,容易に目的を達し得たことから,太い釘1本の固定よりも,むしろ最初から細いものを2本組み合わせて打入することを思いたち,まず下腿骨,ついで大腿骨,さらには数例の上腕骨に対して,いずれも閉鎖的にこの重複キュンチャー釘法を試み,簡便でやさしい方法であるとの確信を得たので,本法の概要を報告する.
掲載誌情報