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シンポジウム CTと整形外科
新画像技術CTの展望
著者: 舘野之男1
所属機関: 1放射線医学総合研究所臨床研究部
ページ範囲:P.390 - P.396
文献購入ページに移動「CT」という略語が医学界の流行語になつてから今年ではや六年,その間,CTにも様々な分化が生じて,XCTだ,RCTだ,UCTだ,ICTだ,NMRCTだとさらに未熟な略語が横行し,その上,RCTはECTと言つた方が良く,ECTはSCTとRCTに分類できる,などと議論される.
これらの話は,CT(COMPUTED・TOMOGRAPHY),つまり物体の断層像をコンピューターを用いて計算・再構成する技術が,X線のみならず,超音波その他,種々なエネルギー場に適用され,医学利用の可能性のあることが認識されるようになつたことに関係している.ちなみに,XCTはX線を,RCTはラジオアイソトープを,UCTは超音波を,ICTは低周波および高周波インピーダンスを,NMRCTは核磁気共鳴を,SCTは単一ガンマ線を出すアイソトープを,PCTはポジトロン放射アイソトープを,それぞれ用いたCTを意味する.なおもつと大きい分類としては,エネルギーを透過させてデータを得る各種CTを,TCT(TRANSMISSION CT)と総称するのに対比して,アイソトープCTは,ガンマ線が人体内部から放射(EMISSION)してくるのを利用するので,ECTと呼ばれる.
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