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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科15巻4号

1980年04月発行

文献概要

整骨放談

備州長久の刀

著者: 山室隆夫1

所属機関: 1京都大学整形外科

ページ範囲:P.442 - P.442

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 ここに重厚な気品を湛えた一振りの刀がある.白木の鞘に収まつた二尺一寸の大刀で,備州長久の銘がある.南北朝末期の作であるという.その白木の鞘の表には「第7回武徳会青年演武会柔道優勝者」とあり,裏には「明治三十七年 嘉納治五郎」と墨書されている.
 私はこの刀が京都の研師のもとへ出されるのをお世話したに過ぎないのであるが,整形外科の大先達である伊藤老先生がこの刀を得られた経緯をおききして大変感銘を受けた.そして,この刀が研ぎ上げられて私を通して老先生に返されるために大学の私の部屋へ持つてこられた時,私はその美しさと感銘を全教室員に披露したい気持をおさえる事ができなかつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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