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症例検討会 骨・軟部腫瘍20例
〔症例4〕左下腿後面の腫脹と疼痛(Extraskeletal Ewing sarcoma)
著者: 水島睦枝1 伊藤慈秀1 那須亨二2 田村宣夫2
所属機関: 1川崎医科大学病理川崎病院部門 2川崎医科大学整形外科川崎病院部門
ページ範囲:P.488 - P.490
文献購入ページに移動初診時X線写真では,軟部腫脹に一致する腫瘤影と矢印の部に顆粒状石灰沈着を認め,腓骨骨幹部は頸骨側の骨皮質肥厚と軽度の骨膜反応を示したが,骨髄内の変化は不明瞭であつた(第4-1図・左).肉眼的に腫瘍は筋肉内にあり18×7×8cmで770g,ほぼ紡錘状を呈し,腓骨の前部を除いて腓骨をとり囲み,黄〜灰白色,充実性,硬で,線維性隔壁に富んだ多結節状を呈し,周囲筋層との境界は明瞭.腓骨を含む割面では,軟部腫瘍は骨皮質に密接しているが,骨髄内への侵襲は不明瞭(第4-1図・右).
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