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論述
先天性股関節脱臼におけるRiemenbügel法整復のメカニズム
著者: 安藤御史1 竹光義治1
所属機関: 1旭川医科大学整形外科学教室
ページ範囲:P.587 - P.593
文献購入ページに移動乳児先天性股関節脱臼(以下乳児先天股脱と略す)の保存的治療は軟骨骨頭を可能な限り愛護的に整復障害因子を除去することであろう.初期治療法として広く用いられているRiemenbügel法(以下R. B.法と略す)においても,なお整復不能例や骨頭に障害を残す例が決して稀ではない.これらを解決するためには,いまだ不明の点の多いR. B.法による整復のメカニズムを解明することが必要と考えられる.R. B.法の整復のメカニズムの解明のためには,乳児先天股脱の整復障害因子がなんであるかを検討しなければならない.R. B.装着による自然整復とは整復障害因子が自然に除去され骨頭が寛骨臼内におさまることであり,整復障害因子がどのように除去されて行くかを解明することがR. B.法の整復メカニズムそのものだからである.
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