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臨床経験
False negative bone scanを呈した上顎洞癌の骨転移の1例
著者: 若菜一郎1 植松邦夫2 福地稔3 湊川徹4
所属機関: 1兵庫医科大学整形外科学教室 2兵庫医科大学病理学第一教室 3兵庫医科大学RIセンター診療部 4兵庫医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.622 - P.627
文献購入ページに移動99mTc燐酸化合物による骨scintigraphyは骨を鮮明に描出し得ることから最近では整形外科領域において,その診断上,重要な役割を果しており,特に癌の骨転移の診断1,3,16,18)には有用とされている.しかし,明らかに腫瘍の骨転移が存在するにもかかわらず,骨scintigram上,異常を呈さないいわゆるfalse negative scan例についての報告4,19)がみられている.最近,われわれは上顎洞癌の骨転移をきたし,false negative scanを呈した1例を経験したので若干の考察を加えつつ,ここに報告する.
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