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臨床経験
大きな腫瘤を形成し乳児線維性過誤腫が考えられた1例
著者: 北城文男1 秋吉一明1 山中健輔1 稗田寛1 入江康司2 森松稔2
所属機関: 1久留米大学医学部整形外科学教室 2久留米大学医学部第二病理学教室
ページ範囲:P.805 - P.808
文献購入ページに移動乳児線維性過誤腫fibrous hamartoma of infancyは1965年Enzinger3)が初めて呼称し,2歳以内に皮下組織内に生ずる未熟な間葉系細胞の線維性増殖病変とされ,数例の類似例も含めると外国37例3,5,8,9,11,12)本邦8例2,7,13)の報告例を渉猟し得るにすぎない.腫瘤は拇指頭大の小さな例が多いとされているが10,13),我々は最近8ヵ月男児の左殿部に小児頭大の大きな腫瘤を形成し一部骨吸収像を認めたが生検後約4年3ヵ月の現在経過観察中であるがほぼ消失治癒して本症と考えられた線維性過誤腫の興味ある症例を経験したので報告する.
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