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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科16巻1号

1981年01月発行

文献概要

論述

脂質代謝からみた特発性大腿骨骨頭壊死の成因について—実験モデルと人との比較

著者: 広畑和志1 川井和夫1 丸野博敏1 黒坂昌弘1

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.3 - P.11

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はじめに
 特発性非感染性大腿骨骨頭壊死(以下,骨頭壊死と略す)の患者はわが国だけでなく,諸外国でも最近20年間に可成り増加してきている.この病気が労働力の中核となる30歳〜50歳代の男子に多いので社会的にも問題がある.
 原因については,先賢の業績によると,外傷,炎症,アルコール中毒,血管系障害,肝機能障害,尿酸や脂質代謝障害などが挙げられている.いずれも骨頭壊死患者の生活歴,病歴や病像から得た情報に基づいて推定される因子であつて,決定的なものとはいい難い.それらの因子を明確にするために,骨頭壊死との因果関係の明らかな外因性の副腎皮質ステロイドの投与をはじめ,いくつかの動物モデルが作製されて来た.われわれもまたステロイドとアルコール投与により動物実験を行つて来たが,期待されるような骨頭壊死の変化は得られなかつた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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