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THR術後X線評価法(案)—その作製と応用
著者: 河内貞臣1 古屋光太郎1 山室隆夫2 長屋郁郎3 赤星義彦4
所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科学教室 2京都大学医学部整形外科学教室 3国立名古屋病院整形外科 4岐阜大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.12 - P.21
文献購入ページに移動人工股関節置換術(以下THRと略す)は除痛効果とほぼ正常に近い関節可動域を確保できること,さらに術後早期より起立,歩行が可能なため老人の股関節疾患に対する治療法として広くおこなわれている.しかし術後,感染や力学的因子によるlooseningを生ずることがあり,その場合人工材料の抜去や再置換などの対策が必要になる.高齢者にとり再手術の負担は非常に大きいとともに,関節および骨床の状態は初回手術時にくらべはるかに悪く,再置換術例の成績は初回手術例にくらべ低下するとされている1).
このことからlooseningの症状が出現する以前にX線像の上でその可能性を予測することは重要であり,東京医科歯科大学,岐阜大学,京都大学,国立名古屋病院の4施設が共同し,THRの術後X線評価法(案)を作製した.また本評価法を用いて各施設の症例を評価し,臨床評価との関連性についても検討した.
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