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いわゆる腰痛症の解析(第2報)—Devemopmental Ballnooning of the Discについて
著者: 吉岡勉1 辻陽雄1 西能竑1 高野治雄1 浦山茂樹1 松井寿夫1 西能正一郎2
所属機関: 1富山医科薬科大学医学部整形外科学教室 2西能病院整形外科
ページ範囲:P.934 - P.940
文献購入ページに移動成長期あるいは青年期健常人における腰椎単純X線像特に側面像において,椎体椎間板の接点すなわちいわゆるdisc-vertebral borderの形態にはいくつかの注目すべき特徴的所見が散見される.すなわち何等の骨萎縮像を示す事なく椎間腔がレンズ状に異常に膨隆している所見,すなわちballooned disc,種々の形のSchmorl結節,およびSchcuermann様所見などが注目される(第1図).
このうちScheuermann病,Schmorl結節に関する報告は古くから比較的多くみられるが,骨の病的変化を全く伴わないballooned discに関する文献上の記載は僅かにScott4),Horváth2)の報告ならびに辻5,6)の記載をみるにすぎない.
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