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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科16巻2号

1981年02月発行

文献概要

シンポジウム 人工股関節置換術—この10年の結果をふりかえって

全人工股関節置換術後のX線学的なlooseningの検討

著者: 浅田莞爾1 島津晃1 木下孟1 鍵山博士1 西村典久1 大西啓靖2

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室 2国立大阪南病院整形外科

ページ範囲:P.154 - P.161

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 人工股関節に関する基礎的,臨床的な研究は,材料力学的,生体力学的あるいは組織学的等の多方面にわたり,使用材料,デザインの検討,骨セメントの検討,手術手技,手術器機,手術室環境の改良,工夫等が工学者の協力のもとに整形外科医によつて積極的になされてきたが,現時点では骨頭に金属,ソケットにH. D. P.を用い,骨との固着にはM. M. A.を骨セメントとして用いるCharnleyあるいはMüllerの方法,またはこれらに準じたタイプの人工股関節が一般化し,定着している.一方,本手術が一般化し,症例数も増加し,経過年数も増すにつれて,種々の合併症も報告されるようになつた.なかでも手術直後の回復期を経過し,安定期において発症し,進行すれば再手術の止むなきに至る,いわゆるcomponentの"ゆるみ"(loosening)については人工股関節の開発以来,生物学的あるいは力学的な方面より,成因,病態などについて多くの議論がなされてきた,しかし,未だ確立された病因の追求,診断,予知法などはない.最近,Amstutzによりfemoral componentのlooseningについての分類が提唱されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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