icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科16巻4号

1981年04月発行

文献概要

特集 Multiply operated back

総括/再手術例の検討—Love法を中心に—の部

著者: 津山直一1 酒匂崇2

所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室 2鹿児島大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.334 - P.335

文献購入ページに移動
 このセクションでは,椎間板ヘルニアに対するLove手術後の多数回手術症例について報告討論された.
 各演者の発表内容の要旨は表のとおりである.対象症例は過去10年〜20年にさかのぼり調査され,手術はほとんどLove法に準じて行われているが,山口大では主に骨形成的椎弓切除が行われ,Love法に比較して不良症例は少ないとの事であつた.再手術の原因としては,ヘルニアの再発,新生,とりのこし,術後の癒着,狭窄,不安定性等が多いが,各施設により不良原因の分析はかなり異なつている.重労働者では不良症例が極めて多いとの意見もあつた(北野病院,松下),手術回数は2回が最も多く,最高は4回が少数あつた.再手術による症状の改善率は明確に述べない人が多かつたが,癒着は不良(北野,茅ケ崎市立),椎間板狭小の著しいあるいは不安定性のある場合は固定術の併用で良好(茅ケ崎,横浜市立大),salvage手術としては後側方固定が良い(虎の門)との意見である.河端氏は,Love手術は安易に行うべき手術ではなく,術前の慎重な検討,適応の厳選,手術手技の熟練等が不良症例を減少すると強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら