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特集 Multiply operated back
Multiply operated backの要因解析とその対策
著者: 加藤之康1 井上駿一1 村田忠雄1 小林英夫1 宮坂斉1 三枝修1 秋田徹1 松岡明1
所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.416 - P.422
文献購入ページに移動本来1回で済ますべき腰椎手術が多数回を余儀なくされた,いわゆるmultiply operated backの症例はその対策に苦慮することが多い.前回までの手術による局所の癒着や構築上の変化等に加え,症状持続による苦痛は精神的加重となり4),salvage手術を一層難かしいものにしている.従つて初回手術の重要性が指摘されるわけであるが,不幸にして再手術が必要になる場合も少なくない.昭和29年以来25年間に千葉大学整形外科で行つた腰椎手術は804例(脊髄腫瘍等を除く)で,このうち2回以上の手術症例は61例である.しかしこの中には初同手術として金属塊を棘突起間に挿入し制動効果を期待するknowls法や移植骨としてheterograft(Chiba bone)を使用したものなど手術適応,手術手技の面で現在では行われていないものも含んでおり,古い時代のものも一括した要因解析では対策として得られる意味が少ない,そこで筆者は病態の面で脊柱管狭窄の概念が新しく登場し,それらに対する治療法も考慮された最近10年間の症例のみに制限しその要因を調べ,多数回手術例に対する治療方針につき検討した.
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