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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科16巻5号

1981年05月発行

文献概要

症例検討会 骨・軟部腫瘍23例

症例19—坐骨神経に発生したmalignant nerve sheath tumor

著者: 多田豊曠1 岸本英正1 杉浦勲2 山田順亮3 中村隆昭4

所属機関: 1名古屋市立大学医学部第2病理 2名古屋大学医学部整形外科 3常滑市民病院整形外科 4名古屋市立大学病院中検病理

ページ範囲:P.518 - P.520

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 患者:43歳,男.初診の一年前より発症した右大腿から足背にかけての知覚障害を主訴に来院.同側下腿への放散痛を伴うが運動麻痺はない.Café-au-lait spotなどの皮膚の異常色素沈着や結節の形成は認められずRecklinghausen's diseaseを疑わせる所見は無い.手術により右大腿近位部の坐骨神経幹に鶏卵大・弾性硬・充実性の腫瘤を認め塊状摘出した.骨格筋や骨への浸潤は認めないが,周辺の脂肪組織へは軽度の浸潤を示す,
 肉眼的所見:腫瘤は坐骨神経幹に一致して存在し,既存の神経線維束は圧排あるいは部分的断裂を示す.割面は淡黄白色充実性.第19-1図は健常な坐骨神経幹から腫瘤への移行を示し,本腫瘤は坐骨神経幹内に発生したものであると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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