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論述
九大整形外科教室における骨肉腫の長期生存例の検討
著者: 増田祥男1 篠原典夫2 西尾篤人1
所属機関: 1九州大学医学部整形外科学教室 2国立福岡中央病院整形外科
ページ範囲:P.558 - P.562
文献購入ページに移動近年,骨肉腫の治療成績はAdriamycin,Methotrexateを主とした化学療法の導入により著しく改善され,5年生存率は45%と報告されている1).従来,骨肉腫の予後は早期の血行性肺転移により根治術後1年以内に約80%が死亡しており極めて悲観的であつた.九大整形外科教室においても,1963年前山の報告によれば,5年生存率は6%であり,本邦の1960年代の骨肉腫の治療成績は阿部の報告でも15%に留まつている.われわれはsystematicな化学療法がほとんど行われていなかつた1960年前半までと,術前に主として局所動脈内制癌剤注入が行われてきた1960年後半より1975年までの21年間における骨肉腫の5年以上の長期生存者について予後に影響を及ぼすと考えられる臨床的な諸因子を検討したので報告する.
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