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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科16巻8号

1981年08月発行

文献概要

シンポジウム 脱臼ペルテスとペルテス病

脱臼ペルテスとペルテス病—そのX線像変化の検討

著者: 廣橋賢次1 神原俊和1 鳴嶋真人1 李善介1

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.726 - P.736

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はじめに
 先天股脱治療中に合併するいわゆるペルテス病様変化(以下脱臼ペルテスという)は,それが一旦発生すると大腿骨頭および頸部に変形を遺残するとともに,脱臼によつて生じた臼蓋形成不全の修復能は著しく低下し,さらには時間の経過とともに再脱臼,あるいは亜脱臼をきたし,二次性変股症への進展の可能性は極めて高くなる.したがつて,先天股脱の治療の目的は,単に脱臼を整復するにとどまらず,いかにしてこの合併症の発生を減少せしめ,機能的・解剖学的により正常に近い股関節に発育せしめるかにある.先天股脱の治療の歴史は,これらの目的に対する各人の工夫の歴史でもあろう.
 しかし,各種治療法における脱臼ペルテスの発生率の報告は実に多岐にわたつている1,5,6,9,10,19,20,29,30).このことは,脱臼ペルテスと判断し,その予後を予想すべき基準が明確でなかつたことによると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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