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論述
頸椎後縦靱帯骨化の骨化増大に関する研究—特にヒト成長ホルモンとの関係について
著者: 岡田征彦1 茂手木三男1 岡島行一1 藤田隆一1 池田勝1 古府照男1 田部秀山2 入江実3 井上和子3
所属機関: 1東邦大学医学部整形外科 2大和市立病院整形外科 3東邦大学医学部第1内科
ページ範囲:P.846 - P.854
文献購入ページに移動頸椎後縦靱帯骨化(ossification of posterior longitudinal ligament:OPLL)の症例は,1960年教室月本12)が脊髄症状を呈した1剖検例を報告して以来本骨化に対する関心が高まり,診断技術も向上し,最近では決してまれな疾患ではなく,日常の診察においてしばしば遭遇する疾患である.本骨化の発生や骨化増大因子として,全身性因子の他に頸椎における局所性因子が考えられているが,その病態は未だ十分には解明されていない実情である.われわれは本骨化の発生および増大に関与する局所因子を解明すべく,臨床的および動物実験的検索を行い,度々報告してきたが,今回は全身性骨増殖因子の1つと考えられているヒト成長ホルモン(HGH)と本骨化増大との関係について検索を行つたので報告する.
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