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臨床経験
所謂"Low grade central osteosarcoma"の1症例—骨肉腫のsubtype分類の必要性に関して
著者: 松野丈夫1 石井清一1 佐々木鉄人1 薄井正道1 三浪明男1 八木知徳1 井須和夫1 後藤守2 山脇慎也2 姥山勇一2
所属機関: 1北海道大学医学部整形外科 2国立札幌病院整形外科
ページ範囲:P.894 - P.899
文献購入ページに移動Low grade central osteosarcoma(以下LGCOS)は,1977年Unniらにより27例が報告され18),従来の骨肉腫と異なり発生年齢は20歳以降に好発,いずれも組織学的にはlow gradeであり,良性骨腫瘍との鑑別を必要とするとされている.また臨床的に予後は良好であり,彼等の報告例の内,死亡例はわずか3例(11%)に過ぎない.
今回われわれは骨肉腫の中でも極めて稀とされるLGCOSの1例を経験したので報告すると共に骨肉腫におけるsubtype分類の必要性を組織学的・臨床的に検討する.
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