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臨床経験
骨盤輪不安定症に対する恥骨結合固定術の経験
著者: 田中宏和1 鈴木良平1 岩崎勝郎1 篠田侃2
所属機関: 1長崎大学医学部整形外科学教室 2国立嬉野病院整形外科
ページ範囲:P.1067 - P.1072
文献購入ページに移動寛骨と仙骨で形成される骨盤輪において,その連結部に不安定性が起ると腰・臀部痛,下肢痛などが生ずるが,われわれはこれを骨盤輪不安定症という概念のもとに包括できると主張してきた.そして治療としては,骨盤固定装具などによる保存的治療をfirst choiceとして行っており,約80%の症例に有効であった.しかし,あとの20%は無効であったりかなり長期間装具を装着しても外すと疼痛の再現をみた.そのため,このような症例のうち6例に恥骨結合固定術を行った.
この論文では手術法およびその症例を紹介し,本手術の意義,問題点,適応などについて検討する.
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