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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科17巻2号

1982年02月発行

文献概要

論述

特発性側彎症の彎曲進行について—disc wedgingの意義

著者: 白石英典1 公文裕2

所属機関: 1兵庫県立のじぎく療育センター 2公文病院

ページ範囲:P.125 - P.131

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はじめに
 文部省条例により昭和54年から学校検診に脊柱側彎症がとりいれられて以来,一般の人々にもかなりその名が知られるようになった.しかしながら特発性側彎症に関しては,その原因はもちろんのこと,予後に関してもいまだ不明である.1972年M. H. Mehta3)は乳幼児特発性側彎症にかぎり,1枚のレントゲン写真からRibb Vertebral Angle Distanceを指標として,その予後を検討したところ約80%の的中率であったと報告している.しかし学童期および思春期特発性側彎症の予後に対する的確な指標にはならない.脊柱側彎症の70〜80%を占める特発性側彎症の治療において,Cobb法により20°以上の彎曲であれば現在ほぼ全員にMilwaukee Braceを主とする保存的療法が行われている.しかし進行しない側彎もあるが,実際にこれを見極めるのは容易ではない.1枚のX線写真からその側彎が進行性のものか,非進行性のものかを判定するために,disc wedgingを検討した.その程度により特発性側彎症の予後が推定できるのではないかと考え,"Disc Index"を案出して臨床的研究を行った.もしこれが特発性側彎症の予後判定の指標になれば,早期治療の効果を高めるであろうと考えたからである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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