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臨床経験
腱反射の逆転を伴ったdevelopmental stenosisによると思われる頸部脊柱管狭窄症の1例
著者: 町田英一1 丸山公1 根本純一1 鳥居孝昭1 友保洋三1 佐藤勤也1 鳥山貞宜1
所属機関: 1日本大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.139 - P.143
文献購入ページに移動腱反射の逆転reflex inversionとは,ある反射が消失し,その拮抗筋あるいは隣接する筋の反射が保たれているか,亢進する時にみられる特別な反射現象である4).
頸部脊柱管のdevelopmental stenosisによる頸髄障害は,1964年Hinkらが提唱した概念であり,発生学的な異常により頸部脊柱管が狭いために,発育の過程で脊柱管と脊髄との間に余裕が無くなり,特別な原因なしに,もしくはわずかな骨棘や軽度の外傷などにより頸髄障害を起こしてくることをさしておりHinkは,神経学的に意味のある異常neurologically significant anomalyとしてとらえている3).
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