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臨床経験
局所再発からみた骨腫瘍性疾患
著者: 加藤貞利1 後藤守1 山脇慎也1 姥山勇二1
所属機関: 1国立札幌病院整形外科
ページ範囲:P.148 - P.152
文献購入ページに移動いわゆる骨腫瘍性疾患(tumorous conditions of bone)に属する,単発性骨嚢腫(solitary-bone cyst以下S. B. Cと略す),動脈瘤様骨嚢腫(aneurysmal bone cyst以下A. B. Cと略す),線維性骨異形成(fibrous dysplasia以下F. Dと略す),エオジン好性肉芽腫(eosiophilic granuloma以下E. Gと略す)の4つの疾患は,その性状が腫瘍に類似するために良性骨腫瘍として扱われている1).これらの疾患に対する治療法としては,病巣の切除や掻爬および骨移植術などの外科的治療が一般に行われる.しかし局所再発をきたしやすく,このことが治療上の大きな問題点となっている.今回,著者らは,骨腫瘍性疾患82例を分析し,その臨床像を把握した.また術後の局所再発に関しては,それに関与すると考えられる種々の因子のうち,特に手術方法とレ線でみる病巣の大きさ,その形状という観点から,再発の問題を検討した.
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