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症例検討会 骨・軟部腫瘍10例
症例4—左下腿軟部腫瘍
著者: 藤田昌宏1 佐藤利宏2 高橋達郎2 黒川洋2 安藤政克2 下田晶久2 佐藤邦忠3 竹光義治3
所属機関: 1旭川医科大学病理部 2旭川医科大学第一病理 3旭川医科大学整形外科
ページ範囲:P.244 - P.246
文献購入ページに移動1)臨床歴:22歳の頃歩行開始時の左アキレス腱腫脹感と下腿遠部1/4内側に拇指頭大までの2〜3個の腫瘤に気付き,某医院および某医大で生検をうけ,組織学的にいずれも横紋筋肉腫と診断されたが患者は下腿切断を拒否し,放射線治療を1カ月間うけたのみで,その後特別の治療をせず,約17年間放置していた.39歳になり,初回生検部付近に再度腫瘤形成を認め,疼痛も伴ったため旭川医大病院整形外科を受診した.腫瘤は皮膚および底部と強く癒着し,不鮮明な境界,軟骨様の硬度をもち,皮膚表面は一部凹凸不整,一部で潰瘍形成を伴っていたが局所熱感はなかった.生検で,myogenic sarcomaと診断し,放射線照射後下腿切断術を行った.切断後2.5年の現在患者は再発,転移を認めず健在である.
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