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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科17巻4号

1982年04月発行

文献概要

特集 脊椎分離症・辷り症

脊椎分離症・辷り症の手術成績から見た手術術式の選択

著者: 松井宣夫1 井上駿一1 宮坂斉1 渡部恒夫1 三枝修1 田中正1 山県正庸1 大塚嘉則2

所属機関: 1千葉大学医学部整形外科学教室 2国立千葉東病院

ページ範囲:P.357 - P.366

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 分離症において無愁訴発生が7〜10%に見られ,分離症・辷り症の疼痛発生機構につき注意深い検索が重要である.
 分離・辷り症の疼痛発現に関しては,種々の説がある.分離症に関しては,西16)の分離椎弓の背側浮上,背側神経枝の牽引痛,伊藤8)の分離椎弓動揺による腰神経後枝内側枝の刺激があり,Adkins1)は分離部の異常可動性が脊髄神経を刺激し,二次的炎症癒着を起こすためとしている.辷り症においては,Gill4)の分離部におけるfibrous tissueによる神経の圧迫やhyper extensionによるlaminaの根圧迫,硬膜と黄色靱帯の癒着をその原因としている.Macnab13)は,25歳以下の腰痛患者のうち他の年齢層に比し19%と有意に辷り症の発生頻度が高いことを指摘している.Macnabは本症の疼痛のメカニズムとして不安定椎,神経根のforaminal encroachment,神経根のforamen外方での圧迫,椎間板変性をあげている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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