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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科17巻5号

1982年05月発行

文献概要

論述

いわゆる先天性橈骨頭単独脱臼の臨床像

著者: 荻野利彦1 石井清一1 薄井正道1 三浪明男1 福田公孝1 加藤貞利1

所属機関: 1北海道大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.439 - P.445

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緒言
 先天性橈骨頭脱臼の中には,脱臼が単独で出現する場合と,同一上肢の奇形を伴って出現する場合がある.後者の場合は橈骨小頭脱臼を上肢先天性奇形の部分症と理解すると,その成因は先天性である確率が高い.しかし,橈骨頭脱臼が単独で出現した場合,先天性か,外傷性かの鑑別はしばしば困難である.研究者によっては単独の先天性橈骨頭脱臼の存在そのものを疑問視しているものもある2).一方,治療については,早期に手術を行うべきであるという考え8)と,本症に対しては手術はすべきでないとする考えがあり9,11),未だに議論のあるところである.著者らは,いわゆる先天性橈骨頭単独脱臼の臨床像の特徴を明らかにする目的で,本疾患の臨床像とX線像の分析を行った.また,未治療例の予後調査を行い,本疾患に対する手術療法の適応について検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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