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陳旧性膝関節前十字靱帯損傷によるanterolateral rotatory instability(ALRI)に対する手術成績の検討—腸脛靱帯を用いた再建術式を中心に
著者: 史野根生1 川崎崇雄1 広瀬一史1 井上雅裕1 後藤一平1 小野啓郎1
所属機関: 1大阪大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.507 - P.511
文献購入ページに移動膝関節の前十字靱帯損傷が主因と考えられるanterolateral rotatory instability(ALRL)は,膝関節20°〜40°屈曲位で瞬時に起こる外側脛骨プラトーの亜脱臼,およびその整復現象として近年,本邦でも注目されるようになった.
したがって,N-テストやpivot shiftなどのALRI signが認められれば,前十字靱帯断裂が強く示唆されるわけであるが,この事実はなお充分に認識されていない.しかしながら,スポーツ活動の支障や,階段下降の際の不安定感が,実はALRIそのものによるという症例も少なくない.
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