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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科17巻6号

1982年06月発行

文献概要

臨床経験

Aneurysmal bone cyst,とくにその成因について

著者: 石田俊武1 田中治和1 奥野宏直2 大向孝良2 石川博通2 宋景泰2

所属機関: 1大阪市立大学医学部整形外科学教室 2日生病院整形外科

ページ範囲:P.589 - P.596

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緒言
 Aneurysmal bone cystは,それまではgiant cell tumorの一つのvariantと考えられていたものに,1942年JaffeおよびLichtensteinが命名して5),一個の腫瘍として独立させた骨疾患である.しかし1950年Lichtensteinは8),本疾患の成因として,静脈血栓や,arteriovenous malformationのような血流の異常を起こさせるような状態が起こり,それが静脈を拡張させて本疾患を惹起すると述べ,また1962年Jaffeは6),non-ossifying fibroma,fibrous dysplasiaおよびchondromyxoid fibromaから二次的に発生したと考えられるaneurysmal bone cystの症例を報告し,本疾患のprecursorの存在を初めて主張した.以後aneurysmal bone cystの成因に関して種々な考え方が発表されているが,一般的には,本疾患を真の骨腫瘍と見做さないこと,および本疾患には一次性13)と二次性の発生が考えられ2〜4,9),二次性の症例では,先行する骨疾患(precursor)があって1,7),それによって局所的な血管の異常が発生し,そこに血流の異常状態が惹起されて本疾患が発生すると考える人が多い1,8,10)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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